
想定する入居者を決めた次にやるべきことは、
「どの場所で、その人に住んでもらうのか」を考えることです。
ここでいう場所とは、
単に駅から近いか遠いか、
都会か地方か、
といった表面的な話ではありません。
重要なのは、
その入居者が、その場所を選び続ける理由があるか
という点です。
立地は「良い・悪い」ではなく「合う・合わない」で決まる
不動産投資では
「立地がすべて」
と言われることがあります。
ただしこれは半分正しく、半分間違いです。
立地に絶対的な良し悪しがあるのではなく、
想定する入居者と合っているかどうか
で価値が決まります。
単身者にとって便利な場所と、
ファミリーにとって住みやすい場所は、
必ずしも一致しません。
想定する場所を考えるときの基本視点
場所を見るときは、
価格や利回りより先に
「なぜここに住む人がいるのか」を考えます。
考えるべきなのは、
・働く場所が近い
・生活が完結しやすい
・家族構成に合っている
といった、日常の理由です。
一時的な人気ではなく、
生活として成立しているか
が重要です。
駅距離だけで判断するとズレやすい
よくある失敗が、
駅からの距離だけで場所を評価することです。
確かに駅距離は重要ですが、
それだけで決めると判断を誤ります。
例えば、
駅近でも
生活施設が乏しい
雇用が弱い
住環境が合っていない
こうした場所は、家賃を下げないと埋まりません。
逆に、
駅から多少遠くても
車移動が前提
生活施設が集まっている
といったエリアでは、安定するケースもあります。
生活施設は「あるか」より「使われているか」
スーパー、病院、学校、飲食店。
これらが近くにあるかどうかは重要です。
ただし、
あるだけでは不十分です。
実際に
人が出入りしているか
新しい店が入っているか
閉店ばかりしていないか。
こうした点を見ることで、
そのエリアが
今も生活の場として機能しているか
が見えてきます。
雇用がある場所かどうかは、長期では大きな差になる
入居者が住み続けるためには、
働く場所が必要です。
工場、オフィス、商業施設、病院、学校。
雇用を生む施設があるエリアは、
人が流入しやすくなります。
反対に、
雇用が弱い場所では、
家賃を下げる以外の対策が取りにくくなります。
人口が多いかどうかより、
人がなぜそこにいるのか
を考える方が実用的です。
人口データは「増減」より「構造」を見る
人口が増えているかどうかは、
一つの参考になります。
ただし、
増えている理由
減っている中身
まで見ないと判断を誤ります。
学生が多いのか
高齢者が増えているのか
単身世帯が多いのか。
この構造が、
想定する入居者と合っていなければ、
数字が良くても物件は安定しません。
初心者ほど「説明できる場所」を選ぶ
初心者にとって大切なのは、
その場所を
「なぜ成り立つか説明できるかどうか」
です。
なんとなく良さそう、
価格が安い、
利回りが高い。
こうした理由だけでは、
判断がブレます。
仕事
生活
交通
このあたりを
自分の言葉で説明できる場所の方が、
長期では事故りにくいです。
想定する場所が決まると、物件候補が自然に減る
場所の前提が決まると、
見る物件の数は一気に減ります。
これは悪いことではありません。
むしろ、
選択肢が減ることで
比較がしやすくなり、
判断の質が上がります。
物件選びは、
数を見る競争ではなく、
条件を揃える作業です。
想定する場所は、次の「建物の型」を決める材料になる
どの場所で勝負するかが決まると、
次に自然と
どんな建物が合うか
が見えてきます。
これが
③想定する建物の型
につながります。
場所を決めずに
建物だけを選ぶと、
後から無理が出ます。
3つの軸は、
順番通りに考えることで
初めて意味を持ちます。